広島・長崎に原子爆弾が投下された後、第二次世界大戦が終結しました。以後、世界規模での戦火はなくなったものの、アメリカと旧ソ連(現在のロシア)を中心とする「東西冷戦体制」へと時代は移っていき、両国は、核抑止論に基づく核軍拡競争を行いました。「強大な核の力で脅威を与え、他国に攻撃を思いとどまらせる」という考え方が核抑止論です。核抑止論では、相手よりも協力な攻撃力を持つことが必要です。両国が保有する核兵器は1986年にはおよそ7万発にも及びました。
その後、国際社会は、核軍縮に力を傾けるようになりましたが、核保有国は未だに核兵器を持ち続けています。さらに、1998年5月、国内外の激しい非難を受けたにもかかわらず、インド・パキスタンが核実験を強行したことは、今なお、核抑止論が生き続けていることを明確に現しています。 |