長崎は、本日原爆被災20周年にあたる。
全市民は、一瞬にして生命を絶たれた無こ十万の在天のみ霊に敬謙な祈りを捧げた。
原爆の惨禍を身をもって体験したわれら長崎市民は、世界の恒久平和を念願し、常にその実現を訴え続けてきた。
しかるに国際社会の情勢は、日々深刻の度を加え、原水爆の製造とその保有量の増大を競い、世の平穏を脅かしている。また民族相克、流血の惨事は、いまなお繰り返され、平和の確立は著しく妨げられている。
われらは、世界の人々がひとしく平和のうちに生存し得るの権利を尊重し、この地上に真の平和な社会の実現が、速かに達成されることを希求して止まない。
われらは、また、絶えずその努力を重ねることを誓う。
8月9日
長崎市長 田川 務 |