長崎市に原爆が投下されて以来17か年、われら長崎市民は、平和推進の 使徒たらんとして、ひたすら世界恒久平和実現の祈りをささげ諸国民にそれを訴え続けてきたのである。しかるに期待に反し、流血の惨、世界の各地にそのあと
を絶たず、またしきりに核兵器の増強を伝え、人類の危機感が醸成されつつあることは、まことに遺憾に堪えない。
長崎市民は自ら体験した原爆の威力とその被害と悲惨、きょうに続く業苦にかんがみ、人道の名において原水爆の廃棄を強く訴え、更に一切の戦争をこの地上より排除すべく、諸国家が融和、強調することを切願する。
長崎市民は、えい知と正義と愛とが変わりなく人類総てのものであることを信じ、世界恒久平和の実現のため新たなる決意を固め、一意てい身することを誓う。
ここにこれを宣言する。
8月9日
長崎市長 田川 務 |