原子のまん中にある原子核に中性子をぶつけると、原子核が核分裂して、エネルギーが生まれます。それと同時に、2~3個の中性子がとび出します。この中性子が別の原子核にぶつかって、また分裂がおきます。これをくりかえしてエネルギーを生みつづけるのが「連鎖反応」です。ウランやプルトニウムなど、核分裂をする物質でも、決まった量より少ない量だと、連鎖反応が一定につづく「臨界」にはなりません。この臨界になる量を「臨界量」といいます。物質が臨界量になって分裂が短い間におこると、一瞬のうちに非常に大きくて強いエネルギーが生まれます。このエネルギーは高い熱をもち、危険な放射線も発生します。このしくみを使ってつくられた兵器が、原子爆弾(原爆)です。 |